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海外旅行でのチップの渡し方

海外ではなぜチップを払う必要があるのか? チップを払う理由は、労働者の報酬・社会的慣習(文化)・礼儀の3つにより構成されています。国や地域・受けるサービスによってこれらの構成のされ方は変わってきます。アメリカは労働者の報酬という意味合いが強く、ヨーロッパでは社会的慣習(文化)の側面が強く現れます。 労働者の報酬 会社における従業員の雇用形態がチップを考慮した賃金になっている、ことが一つ目の理由です。具体的な数値で示すと、アメリカ合衆国でチップを貰う職種の場合、最低賃金は時給2ドル13セントとなっ…

海外ではなぜチップを払う必要があるのか?

チップを払う理由は、労働者の報酬・社会的慣習(文化)・礼儀の3つにより構成されています。
国や地域・受けるサービスによってこれらの構成のされ方は変わってきます。
アメリカは労働者の報酬という意味合いが強く、ヨーロッパでは社会的慣習(文化)の側面が強く現れます。

労働者の報酬

会社における従業員の雇用形態がチップを考慮した賃金になっている、ことが一つ目の理由です。
具体的な数値で示すと、アメリカ合衆国でチップを貰う職種の場合、最低賃金は時給2ドル13セントとなっています。つまりアメリカでは1時間働いても200円強しか稼ぐことができません。
報酬としてチップを受け取ることで日々の生活費を稼ぐのです。
よって、よほどひどい接客の場合以外は、きちんとチップを払う必要があるのです。でないと労働者は生活ができなくなってしまいます。
これが労働者の報酬からみるチップを払う理由です。

社会的習慣習(文化)

チップの起源は諸説ありますが、一説として「18世紀のイギリスのパブで、サービスを迅速に受けたい人のために To Insure Promptness と書かれた箱を置き、そこにお金を入れさせたことに由来し、チップの語源はこの箱に書かれた文言の頭文字である。」というものがあります。
この慣習はどんどん広まり、居酒屋やレストラン、宿泊施設でもチップの箱を置くようになり、チップの慣習がヨーロッパで定着しました。ヨーロッパで定着した慣習が、支配した国々に引き継がれていくこととなり、世界中でチップという慣習を持つ国が増えることとなりました。
チップの語源の説自体に学術的な根拠はありませんが、その昔に誰かが行った仕組みに多くの人が共感し広がっていったことに間違いはないでしょう。
その慣習がいまもなお続き、文化となっているため払う、というのがチップを払う理由です。

礼儀

チップはサービス料ともいわれています。
サービスをしてくれた労働者に対して感謝の意を金銭的な報酬として返す、というのが最後の理由です。
ですので、チップの価格は一概には決まっておらず、サービスに対してサービスの享受者が適切だと思う金額を報酬として渡すのです。

海外旅行でのチップの払い方・渡し方

渡す相手

チップはサービスを受けた後、受けた人に対して渡しましょう。
例えば、ホテルでルームサービスを使ったときにはルームキーパーに、タクシーで荷物を積んでもらったら運転手に渡します。

渡すお金(現金の場合)

チップは基本的に紙幣で渡します。コインだとポケットの中で音が鳴ったりしてしまうため、仕事中の扱いに困るからです。
もちろんコインで駄目というわけではありませんが、できる限り紙幣で渡しましょう。
そのためにも、常に紙幣を集めておく必要があります。日常的に小さな紙幣から癖をつけないよう、チップが必要な国に滞在する場合は気を付けてください。

渡し方(現金の場合)

海外でチップを出すときにはできるだけスマートに出したいものです。
在住者はよくポケットからチップを差し出します。財布を取る時間がカッコよくはないですし、チップを出すときは屋外のこともありますのでセキュリティの面から見ても良いでしょう。
また、おつりをそのままチップとして渡すことも可能です。その際は一言、「おつりは取っておいてください。」と言えるといいでしょう。

クレジットカードの場合のチップの払い方

支払いがいつも現金かと言えばそうではありません。例えばレストランである場合など、クレジットカードやデビットカードでの支払いをすることもあります。
その時は伝票のチップを記載する欄に金額を書きましょう。
通常の料金にチップの分の料金を上乗せしてくれます。

チップが不要な場合

複雑な事に、アメリカをはじめとするチップが必要な国にも関わらずチップが不必要なところが存在します。
最近は政府としてもチップを撤廃し最低賃金を上げようという動きもあるくらいですから、これからますますチップが不要な店が増えていくと思われます。
その場合は“No Tip”や“No Tipping Please”と記載してくれているところが多いです。
また、ファーストフードのお店やサービス料に含まれると明示されている場合は改めてチップを払う必要はありません。

チップが払う必要がある国はどこ?

Wegoという、航空券比較サイトにチップが必要な国とそうではない国をわかりやすくまとめたインフォグラフィックがありましたので、参考にしました。”Wego Where-To-Tip-Infographic complete”

基本的にどこでもチップが必要な国

下記の国ではどのサービスを利用しても、基本的にチップを渡しましょう。なお、先述した通り例外もありますのでお気をつけて。

  • アメリカ合衆国
  • カナダ
  • カタール
  • エジプト
  • アラブ首長国連邦(UAE)
  • メキシコ

食事の際チップが必要な国

下記の国では、食事の際にチップが必要です。それ以外のサービスにはチップを払う必要はありません。

  • オーストリア
  • オランダ
  • ブラジル
  • ロシア
  • チリ
  • 南アフリカ共和国
  • アイルランド
  • トルコ

基本的には必要ないが、チップを払う文化がある国

下記の国ではチップを払う必要はありません。よほど感動するサービスをうけたり、どうしてもお礼がしたい場合にはチップを渡してもいいでしょう。

  • オーストラリア
  • 香港
  • スウェーデン
  • 中国
  • インド
  • スイス
  • フィンランド
  • インドネシア
  • 大韓民国
  • デンマーク
  • イタリア
  • スペイン
  • イスラエル
  • シンガポール
  • フィジー
  • マレーシア
  • 台湾
  • ドイツ
  • ノルウェー
  • イギリス
  • ギリシャ

チップを払わない国(違法になる可能性もあり)

下記の国ではチップを払う文化はありません。法律に違反する可能性もありますので、基本的にチップは渡さないでいいでしょう。

  • アルゼンチン
  • フランス
  • オマーン
  • イエメン

まとめ

いかがでしたでしょうか。
日本人には馴染みの薄いチップは、歴史的にも制度的にも複雑でわかりづらい反面、情報が少ないです。
マナーとしても報酬としてもきちんと渡す必要があるので最低限の知識は身につけましょう。
困ったときには、ひとまず紙幣を出せばOK。
慣れれば簡単になるので、最初は臆さずトライしてみましょう。
それでは良い海外旅行を!

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