旅の楽しみといえば、「グルメ」が筆頭に挙げられます。
世界中の国々で、その国ならではの美味しい料理を楽しむのは、至福の時間。
では、日本人の口にあう料理って、どんなものなのでしょうか。
世界には、様々なグルメがたくさんありますが、その中でも、日本人の口によく合うおすすめの、世界のグルメ5か国のお料理をご紹介してみたいと思います。
1.イタリア
イタリア料理は、素材の味そのままを活かした調理法なので、我々日本人の味覚にとてもよくあう味付けです。
イタリア料理は、古くから食文化の世界に非常に大きな影響を与えています。
フランス王アンリ2世にお嫁入りしたイタリアのカタリーナ・メディチが、イタリア料理をフランスに伝え、そこから優れた味覚のフランス人によって、現在の洗練された形のフランス料理が出来上がったと言われております。
カタリーナ・ディ・メディチは、フランスにお嫁入りする際に、お抱えの料理人も一緒に連れていったそうで、フランス料理の基礎となったのは実はイタリア料理だったのですね。
また、ナイフやフォークの類もカタリーナ・ディ・メディチがイタリアからフランスへ伝えました。
それ以前、つまり中世の時代、フランスでは、なんと手で食事をとっていたのだそうです。
また、シャーベットもカタリーナ・ディ・メディチがイタリアからフランスへ伝えたと言われています。
そんなわけで、カタリーナ・ディ・メディチは、料理の世界に数限りない貢献をしています。
しかし、実は、美味しいと評判のイタリア料理の情報は、カタリーナ・ディ・メディチがフランスに伝える以前に、すでに北の国々の人々へと伝わっていたそうです。
さて、イタリア料理と言って、まず思い浮かぶのは「スパゲッティ」や「ピッツァ」!
これらは、もともと、ナポリを中心とする南イタリアのものでした。
南イタリアのような貧しい地域では、安くてボリュームのある「スパゲッティ」や「ピッツァ」が、質素な食生活を支えてまいりました。
ちなみに「スパゲッティ」は、パスタの種類のひとつで、マルコポーロが中国から持ち帰ったというのも話のひとつですが、実は、アラビア人達が隊商を組んで砂漠を渡る時に保存食として考案したものなのだそう。
今では、日本でもイタリア料理はとてもポピュラーなお料理になりましたが、ぜひとも本場イタリアで、美味しいパスタやピッツァを召し上がってみてはいかがでしょうか。
2.フランス
世界有数のグルメ大国フランスですが、ひとくちにフランス料理と言っても地方ごとに異なった特色があります。
では、フランスを旅したときにぜひ食べてみたいフランス料理の数々をご紹介いたしましょう。
フランス各地方の料理
プロヴァンス料理
トマト、オリーブ、オリーブオイルを多く使用し、さらにこの地方特有のハーブ類を用いるのが特徴です。
地中海に面した港町マルセイユなどでは、魚貝を使ったブイヤベースが有名。
★ブイヤベース
南フランスを代表する魚のスープ「ブイヤベース」の故郷は、港町マルセイユ。
本場のブイヤベースは、魚介類とスープが別々に出てきます。
スープ皿に、ニンニクマヨネーズを塗った薄切りのバゲットを置き、そこへサフランで黄色く色づけされた魚介類でつくったスープを注ぎます。
そして、スープに使用した魚介類は別のお皿にのせて出てくるといったスタイル。
もちろん魚介類も食べてください。
日本で食べるブイヤベースとは、少し異なっていますね。
ぜひ、マルセイユに行ったら、本場のブイヤベースをお試しになってみてはいかがですか。
プロヴァンス地方の冷えた辛口のロゼワインがブイヤベースとよくあいますよ。
ブルターニュ料理
ブルターニュ地方は、冷涼な気候のため、作物は不作とされていますが、そば粉を用いたクレープはとても知名度があります。
★そば粉のクレープ(Cre’pe Bretounne)
そば粉で作った、ブルターニュ地方の名物料理クレープは、通常のクレープより少し黒っぽい色をしています。
中に詰める具材は、野菜、シーフード、チーズやジャムなど、かなり多くのバリエーションが楽しめますよ。
「ガレット」(Galettes) は、同じくそば粉を使ったクレープのようなものです。
チーズやハム、卵などお好みの具材をのせて、ガレットの四方を中心に向かって折って四角くするのが特徴。
こちらもブルターニュ地方の名物。
ぜひ試してみてください。
アルザス・ロレーヌ料理
ドイツ国境に接しているため、ドイツ料理との共通点が多いようです。
★キッシュ(Quiche)
卵と生クリーム、肉類、野菜がふんだんに入った栄養満点のアルザス・ロレーヌ地方のお料理。
パイ生地とタルト生地を使ったものがありますのでお好きなものを選んでください。
前菜やおやつに最適です。
その他の地方料理
ロワール料理
ロワール渓谷は白ワインの産地ゆえ、白ワインを使った魚料理などが有名。
サヴォワ料理
サヴォワ地方は山岳地帯でスイス国境に近く、チーズフォンデュやラクレットなど名産の
チーズを使った料理が多い。
ノルマンディー料理
ノルマンディーは、北大西洋に面しており、モン・サン・ミッシェル付近では潮風に吹かれた牧草で育てた子羊の肉が有名。
ラングドック料理
ラングドック地方は、フォアグラの生産が盛んなため、ガチョウ料理が多い。
カスレという豆のシチューも有名。
バスク料理
バスク地方もプロヴァンス同様、トマトの使用量が多く同時に唐辛子もよく使います。
スペインとの国境に面したカタルーニャ料理やその他のスペイン料理との共通点も多いようです。
3.スペイン
世界一の美食が集うと言われているスペイン北部バスク地方。
「ピンチョス」と呼ばれるおつまみを食べてワインやビールを飲みながらバルをはしごするのがお決まりのスペイン人の夜の過ごし方。
近年、日本でも人気のスペインバル。
発祥は、スペイン北部のバスク地方です。
しかし、日本のスペインバルでの定番は、「タパス」。
では、そもそもタパスとピンチョスは、いったい何が違うのでしょうか?
日本のスペインバルでは、「タパス」を提供するのが一般的ですが、一方北スペインのバルでは「ピンチョス」を提供する店がほとんど。
もともとタパスは、南スペインが発祥で一品料理をパンと一緒に提供するもの。
ピンチョスは、北スペイン発祥で、スペイン語のPinchar(刺す)が由来。
パンの上に乗せた料理を爪楊枝のような串を刺して提供するものです。
見た目がとても華やかで食べても美味しいお酒のおつまみです。
価格は、ピンチョス1つで1-2ユーロ(130円-260円)。
ピンチョス
タパス
スペインでは、バルは友人や恋人と出かける時に利用するのが一般的で、料理やお酒を楽しむのはもちろんのこと、社交の場としても大変重要な役割を担っています。
そして、面白いのは、1軒で長居をすることなく、次々と違うバルをハシゴするということ。
ビール1杯にピンチョスをひとつふたつ注文をして、また次の店へ。という感じです。
そして数人でバルへ行く時には、大体ワリカン。
最初に集まった時にみんなで5ユーロずつ出し合ってバルを廻り、お金が足りなくなったらまたみんなで出し合うというスタイル。
友人との繋がりがとても深いバスク地方では、ほぼ毎日友達とお決りのバルで集まるそうです。
どのバルも、ピンチョスの種類はかなり豊富で楽しめます。
定番のスペイン風オムレツ「トルティーヤ」やカニやマグロ、ホタテなどのシーフード、フォアグラなど、ワインにあうピンチョスが目白押し。
スペインバルでピンチョスをアルコールを楽しむなら、ぜひバスク地方を旅してみてはいかがでしょうか。
4.ポルトガル
スペインの隣、イベリア半島の西に位置するポルトガルは、大西洋に面しているため魚貝類を豊富に使った料理が有名です。
特に、タラやアンコウ、カニなどを使った料理がよく知られています。
そして、パプリカや、ピリピリと呼ばれる唐辛子、バニラ、サフランなど、ポルトガルのかつての殖民地原産の多種多様な食材を取り入れているのが特徴です。
オリーブオイルは調理と味付けの基本ですが、タマネギ、ニンニク、ジャガイモ、トマトがイタリアンパセリやコリアンダーのようなハーブと一緒に広く使われています。
また、ポルトガル料理の影響は、かつての殖民地のみならず、ポルトガル人が接触を持った国々にも広く残されています。
ポルトガルのレストランでは、通常まずテーブルにつくと、オリーブ、生ハム、チーズ、イワシのパテ、パンなどが運ばれてきます。
最後に食べた分だけ支払うというシステムなので、食べたくない場合は、いらないと伝えてください。
また時々、食べていない前菜がしっかりとお会計に加算されている場合もありますので、レシートはきちんとチェックした方がよいでしょう。
これは、故意にしているわけではなく、悪気なく単に間違えたという場合がほとんど。
おおらかなラテン系の国々にはよくありがちなので、ここはひとつ、広い心で接してあげてください。
さてそれでは、絶対に食べてみたい代表的なポルトガル料理をご紹介いたしましょう。
魚料理-mariscos
バカリャウ(干しダラ)を使った料理から、新鮮なシーフードを使ったものまで数多くの魚料理があります。
脂ののったイワシの塩焼きや、カニなどがおすすめ。
肉料理-Carne
豚や牛、鶏肉はもちろんのこと、イノシシやウサギ、鴨や七面鳥など様々な肉料理が楽しめます。
仔豚の丸焼き(レイタオン・アッサード)が有名。
デザート
ポルトガルには、甘いお菓子がたくさん。
カステラ、チーズケーキ、カスタードプデイング、エッグタルトなど、普通のカフェの至
る所で食べることができます。
5.ギリシャ
ギリシャ料理は、イタリア料理、スペイン料理、モロッコ料理とともに「地中海の食卓」としてユネスコの無形文化遺産に登録されました。
日本人の口に合うお料理もたくさんありますよ。
美しい紺碧のエーゲ海の風景を楽しみながら、美味しいギリシャ料理を堪能するのも素敵です。
それでは、代表的なギリシャ料理をご紹介いたしましょう。
タラモサラダ
塩漬けのコイの卵巣をほぐし、マッシュポテトあるいは水か牛乳に浸して絞ってからほぐしたパン、オリーブオイル、レモン汁、刻んだタマネギを混ぜた料理。
ピンク色をしたデイップのようなもの。
スライスしたパンに塗って食べるのが一般的。
グリークサラダ
トマトとフェタチーズ、薄切りのタマネギをオリーブオイル、塩、コショウ、オレガノというハーブで和えたサラダ。
ムサカ
炒めたひき肉をトマトソースで煮込んだもの、油で揚げたナス、ジャガイモを交互に重ねてベシャメルソースをかけてオーブンで焼いたギリシャを代表するお料理。
アラブ料理がもととなっており、ベシャメルソースをかけるようになったのは、20世紀初頭です。
ギリシャ料理を代表するお料理。
スヴラキ
炭火かグリルにした肉の串焼き。
ギリシャのファストフードといえるお料理ですが、地元の人に人気の専門店でぜひ試していただきたいお料理。
ピタ
具材を薄いフィロ生地やパン生地で包んだおかずパイまたは惣菜パンのお料理。
ピロシキ
ロシア料理のピロシキが元となっているギリシャのファストフード。
中身は、ひき肉、鶏肉、ハム、魚肉、ゆで卵などで、ベシャメルソースやマッシュポテトを混ぜることもあります。
マーマレードやフルーツの砂糖漬けを詰めた甘いピロスキもあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
世界中には、まだまだたくさん美味しいお料理がありますので、その中で今回ご紹介したのは、ほんの一部。
ただ、どんなに美味しいお料理でも、日本人の口にあわないお料理も多くありますので、ぜひ食べていただきたいものを抜粋してご紹介してみました。
旅とグルメは、切り離せない楽しみのひとつ。
ぜひとも、お試しを!!
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