海外旅行保険の補償内容
主な海外旅行保険で補償される費用をひとつずつ説明していきます。
自分の病気や怪我に対する補償
海外旅行期間中に、海外旅行保険の被保険者である本人が怪我をしたり、病気になった場合、その治療費用を補償します(特約としては、「治療・救護費用補償特約」など)。
- 治療費用・・・海外旅行中に負った怪我や病気のために被保険者が負担した費用を補償します。
Q 補償してくれる金額はどのくらい?
契約内容の範囲内で、被保険者が負担した治療費のうち社会通念上妥当な金額になります。治療費としては、たとえば病院に支払った治療費、入院費、医師の指示によって静養する場合の宿泊費、入院のために必要となった費用(国際電話等の通信費、身の回り品の購入費など)などが該当します。
× 保険金が支払われない場合
- 妊娠、出産、早産または流産に起因する病気
- 戦争、外国の武力行使、革命、内乱等の事変によるものなどは補償されません。
- 救護費用・・・保険の契約者、被保険者またはその親族が救護のために負担した費用を補償します。
Q 補償してくれる金額はどのくらい?
契約内容の範囲内で、契約者、被保険者またはその親族が負担した費用のうち社会通念上妥当な金額となります。捜索が必要な場合の費用、現地におもむく交通費や宿泊費、身の回り品が必要となった場合の費用、万が一の時の遺体処理費用などを補償します。
- 傷害死亡・後遺障害・・・海外旅行中の怪我が原因で、その発生から180日以内に死亡した場合や約款所定の後遺障害が発生した場合に支払われる。
× 保険金が支払われない場合
- 戦争、外国の武力行使、革命、内乱等の事変によるものなどは補償されません。
- 疾病死亡・・・責任期間中に発症し死亡した場合、または責任期間終了後72時間以内に発症し責任期間終了日を含めて30日以内に死亡した場合に支払われる。
他人に対する補償
海外旅行中に偶然な事故により、他人の身体の障害または他人の財産の損壊について、法律上の損害賠償責任を負担した場合、その損害を補償します。
- 賠償責任・・・海外旅行中に偶然な事故により、他人の身体の障害または他人の財産の損壊について、法律上の損害賠償責任を負担した費用を補償します。
Q 補償してくれる金額はどのくらい?
被保険者が損害賠償請求権者に対して負担する、法律上の損害賠償責任の額に加えて、訴訟費用や判決日までの遅延損害金、争訟費用などが対象になります。
× 保険金が支払われない場合
- 航空機、船舶、車両、銃器の所有、使用または管理に起因する損害賠償
親族に対する損害賠償
- 救援者費用・・・契約者、被保険者または被保険者の親族が負担した
- 捜索救助費用
- 現地へおもむくための交通費(救護者3名分、1往復分限度)
- 宿泊料(救護者3名分、1名につき14日分限度)
- 現地での交通費、通信費、身の回り品の購入費など(20万円限度)
- 現地からの移送費用
- 遺体処理費用などの費用(特約としては、「治療・救護費用補償特約」など)
持ち物に対する補償
海外旅行へ行くときに一番不安に思うことは、「盗難」という方が多いようです。そのような損害をうけたときに頼りにしたいのが、携行品損害補償となります。
- 携行品損害・・・海外旅行中の偶然な事故により、被保険者の携行品に損害が発生した場合、その損害を補償します。ただし、通貨は補償の対象となりません。パスポートや自動車又は原動機付き自転車の運転免許証は補償の対象となります。
Q パスポートの補償金額は?
最寄りの在外公館所在地での再取得費用(交通費、宿泊費用を含む)を補償(5万円限度)します。
× 保険金が支払われない場合
- 通貨、小切手、株券、手形など
- 保険の対象の置き忘れや紛失
航空利用に対する補償
- 航空機寄託手荷物遅延・・・航空会社に寄託していた被保険者の荷物の到着が遅延し たために、現地において購入、またはレンタルせざるを得なくなった衣類や生活必需品購入費用を補償します(1回の寄託手荷物の遅延につき10万円限度)。
× 保険金が支払われない場合
- 戦争、外国の武力行使、革命、内乱等の事変によるもの
- 地震もしくは噴火、またはこれらによる津波によるもの など
- 航空機遅延・・・被保険者が搭乗する予定であった航空機について
- 6時間以上の出発遅延、欠航、運休、または航空会社側の搭乗予約業務の不備による搭乗不能な場合
- 天候不良などによる着陸地変更
- 搭乗した航空機の遅延等が原因で、乗継便に搭乗できず、6時間以内に代替となる航空機を利用できなく宿泊した場合などの費用を補償します。
× 保険金が支払われない場合
- 戦争、外国の武力行使、革命、内乱等の事変によるもの
- 地震もしくは噴火、またはこれらによる津波によるもの など
その他の補償
-緊急歯科治療費用補償・・・責任期間中に発生した歯科疾病症状の急激な悪化により歯科医師により緊急歯科治療を開始し、被保険者が負担した費用を補償します。
× 保険金が支払われない場合
-テロ等対応費用補償・・・テロ等により最終目的地への到着が遅延したために、被保険者が負担した費用を補償します。
-弁護士費用補償・・・責任期間中の偶然な事故により被害をこうむった被保険者が、その被害事故について、法律上の賠償責任請求をした場合や法律相談のために負担した費用を補償します。
その他の補償(オプションで付帯できる補償)
セットされている契約プランに、オプションとして付加させることができる補償があります。
-自動車運転者損害賠償責任危険補償・・・被保険者が、海外旅行中にアメリカまたはカナダでレンタカーの運転に起因する事故により法律上の損害賠償責任を負担した費用を補償します(レンタカー会社の指定あり)。
-ペット預入延長費用補償・・・帰国が遅延したために、被保険者がペット預入延長費用を負担した場合、その費用のうちペット預入延長費用保険金額×帰国遅延日数を限度として補償します(遅延日数に限度あり)。
-旅行変更費用・・・海外旅行中の怪我や病気により、旅行をキャンセルしたり、途中で帰国せざるを得なくなった場合に負担した費用を補償します。
-緊急一時帰国費用・・・海外旅行中に親族が亡くなってしまった場合や危篤など、旅行の途中で緊急に一時帰国した場合に負担した費用を補償します。