南西ドイツでは違った感じのカーニバル
ドイツの南西部、北東とスイスの中部地域Schwäbisch- alemannisch (シュエービッシュ- アレマニッシュ)では、Fastnacht (ファストナハト)という言葉が、カーニバルという言葉に代わって聞かれます。
この地方でのお祭りは、ラインランド地方とは感じが違うんです。
特徴としては、マスクで顔を覆って、魔女みたいに変装した人が見られることです。
日本のなまはげを思い出させるような格好のグループもいます。
パレードでは、こういったちょっと怖いマスクの変装グループの者が、歩きながら、沿道に立っている人たちにいたずらをしながら、進んでいきます。
例えば、怖いお面でジリジリと寄ってきて、相手が後ずさりするのを楽しんでいたり、追いかけてきたり、私のところで実際にあった話ですが、家族一人がひっくり返った際に、靴を脱がされたり
と、かなりないたずら好きがいました。
でも、その後は、紙ふぶきを上からかけたりとか、飴をポケットに入れて、また行列の中に何もなかったかのように戻っていくんです。
ファスナハト、つまり人々が馬鹿騒ぎしていいときなので、普段ありえないことが起こったりするし、人々も「ファッシングだから無礼講」と受け流し、この期間を楽しみます。
同じマスクをつけている人が何人もいるため、悪いことしても、どの人がしたのかがわかりませんね。
冗談にもならないことが起こって不快感を受けたときのために、その対処法をお教えします。
パレード参加者のマスクをつけている人は、人物特定のために、それぞれが番号札をつけてます。
悪ふざけで被害を受けた方は、この番号を覚えて通報する、というシステムになってます。
さて、この変装衣装は、年々作成して変えるものではなく、地方によっては世代を通して受け継いでいくんです。
ほとんどのマスクは、木でできていますが、その他の素材として、布、紙、粘土、金属も使われます。
シュエービッシュ - アレマニッシュ ファスナハトは、2014年12月 ドイツの無形文化遺産に登録されました。