タルトンネ
歴史とは少し異なるかもしれませんが、現在の韓国といえば高層ビルが多い中昔ながらの韓屋もあり、日本と同じように日々変化しています。
韓国にはタルトンネと呼ばれる場所があります。
タルは月、トンネは町。タルトンネは月の街と日本語で直訳されるのですが、タルトンネと呼ばれる場所は月に届きそうな程高い場所にあり貧しい人達が集まり住み始めた集落です。
現在は都市の再開発などで少しずつ姿を消していますが、戦争で壊れてしまった建物や荒れた斜面に集落を作り不法占拠という形で暮らしています。
経済成長を支えた方たちが高齢になり恩恵を受ける事が出来ないまま追いやられてしまうなど狭い空間に肩を寄せ合いながら生活をしていたので寄り添い助け合いながら日々を過ごしていたそうです。
東大門から近い大学路周辺にもタルトンネがあり、ガイドブックには路上壁画村と紹介されていますが、建物の壁に絵が描かれていてその絵を写真にとる観光客で賑わっていました。
筆者もこのエリアを知ったのはガイドブックを見て、見てみたい!と思い散策したのですが生活するのに大変そうな道や街並みを見て少し苦しくなりました。
日本にも似た場所はあるとは思いますが、筆者にとっては韓国の貧富の差がはっきりと分かる場所でした。
日本にいるとあまり伝わらない韓国の貧富の差ですが、壁画村として紹介されているので訪れる人が多く、中にはマナーの悪い人もいるみたいで生活している人達を騒音等の被害で苦しめている事もあり、現在は一部住民による反対運動もあり壁画が観覧出来なくなっているのだとか。
この壁画が施されるきっかけになったのが毎日のように急な階段を上り下りする住民のために少しでも楽しく生活できるようにという願いが込められていました。
2年前に訪れたきりなので現在どういう姿になっているのかは分からない部分もあるのですが、最近では「インスタ映え」という言葉を良く聞きますが写真だけを取り食事を沢山残したり、店内で騒いだりとマナーや配慮の部分が問題視されていますが、旅行していてテンションが上がってしまう部分はありますが現地の人の生活の場だという事や国が異なる事や周囲の人への配慮やマナーを守ってお互いが良い時間を過ごす事が出来れば…と思います。